2017年12月21日 更新

〈石田純一〉お金ではなく、価値を追う。稀代のプレイボーイが無二のタレントであり続ける理由

「お金とは、価値に対する対価。(石田純一)」

STAGE編集部:お金というものを意識していない。とても印象的なフレーズです。

昔は、1ヵ月舞台をやって出演料が7,000円っていうこともあった。冗談のように言うんですけど、本当なんですよ。多分20数回の公演だったから、1回320円とか350円とかなんだけど、そのときも楽しかったし、今はそれよりは何ケタか出演料が上がっているけれど、同じくらいに楽しい。お金がいくらだからどう、と言ったことは多分ないですね。

ただ、お金は、「価値」の対価だから、お金を生み出すための“リソース”、つまり“資源”を意識することはとても重要だと思います。ひとつは、知識や知性。それから、人間性や人からの信用(リライアビリティ)、そして人脈。これら3つのリソースを大きく充実させると、本当にお金は後からついてくるものなんじゃないでしょうか。

■国道246号線の歩道橋からの忘れられない原風景

STAGE編集部:昔からずっと、そんなふうにお金の本質を捉えていらっしゃったんですか?

もちろん、お金を意識したことがまったくないわけではないですよ。本当に今でも忘れられないんですけど、学生の頃、すごく寒い冬の夕方4時ぐらいに電車賃がなくて、渋谷から、当時所属していた演劇集団「円」があった新橋まで歩いていたんです。国道246号線の歩道橋の上からふと道路を見下ろしたら、上下線とも車がいっぱいで、夕焼けに照らされていた。それを見て「何、この車の数?」と。ビルだってそう。あれも、当たり前ですが、すべて持ち主がいるんですよ。「今の僕のスピードで人生が進んでいって、1台でも車を持てるようになるのかな」「軽自動車だったら持てるかもしれないけど、メルセデスだったら70年ぐらいかかるんじゃないかな」と思いましたね。

でも実際には、それは早くに実現したんです。普通に考えたら無理ですよね。それなのになぜ実現できたか。

僕はいつも人生を下りのエスカレーターに喩えているんですが、下りのエスカレーターに乗って普通のスピードで歩いていても元の場所からはなかなか変わらない。では、上に行きたい人はどうすればいいのか。走るしかないですよね。
STAGE編集部:石田さんも、がむしゃらに走ることでエスカレーターを上っていったわけですね。

「でも、ずっと走り続けるのは辛いなぁ」って思うでしょう?実は、下からはなかなか見えないんですが、上に行ったら“踊り場”があるんです。走って走って、いったんエスカレーターを上がりきった人は、そこで休んだり、立ち止まったりできる。そうすると、目の前にまた新たな下りのエスカレーターが現れる。さらに上に行きたいなら、意を決してまた走り出す。この感覚わかるかな。それの繰り返しなんです、人生とは。

STAGE編集部:走って、少しだけ休んで、を繰り返しながら下りのエスカレーターを上っていくのが人生だと。

でもね、走り続けていると、ほんのたまにだけど、上りのエスカレーターに遭遇することもあるんです。これも人生のおもしろいところ。

STAGE編集部:人生とお金も、そういうものかもしれませんね。

そうですね。お金を「忌み嫌われるもの」だとか「汚いもの」だとか、そういうふうに考えて、ちゃんと考えたり付き合ってこなかったりすると、かえってお金に振り回されたり縛られたりすることが多いようですね。追いかけたれたり……。

だから、常にお金、お金というのではないんだけれども、お金をすごく大切に扱う気持ちは大切だと思います。お金に対する愛。リスペクト。家でも、あるいは自分で運んでいるときも、すごくきれいにして、尊重するっていうのが必要だと思うんです。使うときも、冗談抜きで「また会おうね」「お友達、連れて帰ってきてね」「もう本当、大好きだからね」って心の中で言っています。
「お金とは、価値に対する対価。(石田純一)」

タレント・俳優 石田純一さん

1954年生まれ。1988年に放送されたドラマ「抱きしめたい!」(フジテレビ)でブレイク。"トレンディ俳優"の代表格として数多くのドラマに出演する。俳優のほか、司会やキャスター、バラエティ番組出演など幅広く活躍。知性とユーモアの絶妙なバランスが、唯一無二のキャラクターとして、幅広い年代に受け入れられている。近年はトークショーにも多数出演。豊富な人生経験から、多くのエピソードで会場を沸かせている。
24 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

〈三木アリッサ〉お金とは自分を強くする大切なもの。

〈三木アリッサ〉お金とは自分を強くする大切なもの。

2018年Forbes JAPAN「地球で輝く女性100人」に最年少で選出された三木アリッサさん。 イスラエル専門商社勤務時に「イスラエル女子部」を立ち上げ、自らをインフルエンサーに育てて注目されました。現在はプログラミング教育ベンチャーのライフイズテック株式会社にジョインし、アメリカ進出に向け準備中。キャリアを作るとはなにか?を三木アリッサさんにききました。
〈DaiGo〉 「お金とは、自由と交換するための引換券。」

〈DaiGo〉 「お金とは、自由と交換するための引換券。」

動画サイトやブログで圧倒的なフォロワーを集め、書店では山積みにされた著書が 次々に売れていく── 若くして多くの人が 知る存在となったDaiGoさん。しかし、その生業を正確に知る人は多くないのではないでしょうか。
〈草刈民代〉「お金とは、エネルギーである」

〈草刈民代〉「お金とは、エネルギーである」

8歳の頃にバレエを習い始め、10代半ばでプロの道へ。日本で最も歴史ある全国舞踊コンクールのバレエ部門で第1位になるなど、まさに日本を代表するバレリーナとなった草刈さん。1996年、映画『Shall weダンス?』のヒロインに抜擢されると女優としても有名に。日本中に空前の社交ダンスブームを巻き起こしました。その後もバレエ界の第一線で活躍したのちに43歳で引退。新たなキャリアを築き上げています。常に自分を追い込み、磨き続けてきた彼女の人生観とは一体?
好きなことにお金を使っていけば、好きな仕事に出会える、という考え<高橋晋平・おもちゃクリエーター/株式会社ウサギ代表>

好きなことにお金を使っていけば、好きな仕事に出会える、という考え<高橋晋平・おもちゃクリエーター/株式会社ウサギ代表>

社是は「健康第一」という株式会社ウサギの代表・高橋晋平さんがディレクションする新商品がリリースしました。テーマはなんと「仕事とお金」。人生でいちばん大切なことは健康と笑い、という高橋さんがゲーム「わくわくワーク」に込めた思いとは?
〈澤田秀雄〉「お金とは、可能性」

〈澤田秀雄〉「お金とは、可能性」

「株式会社エイチ・アイ・エス」「現・スカイマーク株式会社」の創業、テーマパーク「ハウステンボス」の再建、 「変なホテル」の開業など、次々に新しい事業を立ち上げ成功を収めてきた澤田秀雄さん。 澤田社長の新しい発想力や行動力はどこから来るのでしょうか。 生き方や考え方 についてお話をお聞きしました。

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

STAGE編集部 STAGE編集部
お金の教養講座

ファイナンシャルアカデミー公式SNS