2018年4月11日 更新

イタリア富裕層が電車の旅に回帰する理由は「パスタが美味しいから」

一時期廃れていたイタリア国鉄の「食堂車」が復活しました。カリスマシェフとの夢のコラボが実現し、時間とお金に余裕のある富裕層も電車の旅に戻りつつあります。

また、カルロ・クラッコは一般車両の乗客用にテイクアウト用のセットもプロデュース。18ユーロのランチボックスのなかには、旬と品質にこだわった食材を使ったクラブサンドイッチ、ポテト、スイーツが詰められています。
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「トマトソースのパスタ」へのこだわり

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話を冒頭の「トマトソースのパスタ」に戻しましょう。
シンプルであればこそコツが必要と書きましたが、いかにこの「トマトソースのパスタ」に、Trenitaliaの食堂車がこだわっているのかがわかる事実があります。
それは、使用されるパスタの種類です。フレッチャロッサで提供される「トマトソースのパスタ」で使われているのは、イタリアの大手バリッラ社の71番。ストライプの腺などが一切入らないすべすべのペンネです。理由は、このタイプのパスタならば調理中に流出する澱粉の量が少なく同じ鍋で何度か調理が可能であること、また茹で時間が8分という短さです。さらに、パスタの表面がすべすべであるために、均等に火が通りやすいという理由もあるのだとか。電車の食堂車という特殊な条件のもとでは、もっとも利便性の良いパスタと認められたのがバリッラの71番であったのです。
というわけで、食堂車に入ってから30分以内で食べ終わることができるというのも、旅行者には魅力。
外部から持ち込んだ手の込んだ料理を温めて提供するのではなく、シンプルでも心のこもった高品質の食事を提供し他のサービスと差をつける、というのがTrenitaliaの心意気なのです。
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井澤 佐知子(いざわ さちこ)

井澤 佐知子(いざわ さちこ)

イタリア在住十数年、田舎に隠遁七年。眼下にローマを見下ろす山の町で、イタリアのニュースを発信中。
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