2019年10月9日 更新

セルフリーダーシップで生き延びる|正解のない時代で自分の価値を信じる

AIに仕事を奪われるとか、人生100年時代であるとか。この世は、今まで聞いたことがない前例のない世界になりつつあります。スピーディーに意思決定をしていかなければ、ますます時代に取り残されてしまうでしょう。 南章行著『好きなことしか本気になれない。』 より、確固たる正解のない現代を生き延びるための考え方をご紹介します。

セルフリーダーシップで生き延びる

選んだ道を自分で正解にしていく−それはまさにセルフリーダーシップだ。中略
ただし、選んだ道を自分で正解にしていく生き方は、それなりにパワーがいる。好きでなければ、つまりそこに思いがなければ、続かないだろう。
010ページより引用
株式会社ココナラ代表取締役社長の著者は、慶應義塾大学卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)に入行。企業買収ファンドのパイオニアであるアドバンテッジパートナーズを経て、株式会社ウェルセルフ(現ココナラ)を設立します。
その間には、MBA取得後にNPO法人「二枚目の名刺」などの立ち上げに参画したりと、個人の自立・自律をサポートする活動に積極的に参加してきました。
著者は本著で「正解なき世界を生き延びる方法」を提示しています。
銀行からキャリアをスタートして企業買収ファンドに行き、途中オックスフォードでMBAを取得して起業。一見すると実にキラキラとした経歴ですが、金融危機直後に破綻が相次ぐ銀行業界に足を踏み入れ、子どもが生まれた直後にまだ名もなきファンドに転職したり。見た目だけではわかりにくい、難しい選択肢を選びとって生きてきたようです
それは、いくつかの分かれ道において、「正解かどうかはわからないが、自分はこうすべきだと思う」と意思決定を行ってきた。セルフリーダーシップ(選んだ道を自分で正解にしていく)を発揮してきた結果であるといえるでしょう。
現代は、未来の見通しが立てにくく、まさに前例なき正解のない時代。たった一つの正解を見つけ出すのではなく、正解がなくても自分はこうしていくのだと選んで行動していく。そんな生き方をしていくためには、どんな考え方が必要なのでしょうか。

複数のスキルを掛け合わせる

そこで「唯一無二のスキルをひとつ持つ」という発想は捨ててしまおう。「複数のスキルを持つ、新たなスキルを獲得し続ける」という考え方に切り替えるのだ。
038ページより引用
終身雇用制度が消滅しつつある今、突然クビになるといったことが珍しい話ではなくなっています。運よく定年までいられたとしても、ボーナスカットや役職定年の導入による賃金低下。そもそも、定年が来たら、確実に会社にはいられなくなってしまいます。
長く働かなくてはならない時代という外部要因を鑑みれば、個人の力をもっとつけておくことは必要不可欠であるといえるでしょう。
「この資格を持っておけば一生食いっぱぐれない」「手に職をつける」といった考えは80歳まで働くことを考えると、堅実なようであまり役に立たない時代になってきているのだとか。
唯一無二のスキルを一つだけ持つという考え方は捨てた方がいいと著者はいいます。個人のスキルを持つということは、たった一つの秘密兵器を持つということではなく、使える武器をいくつか持つこと。スキルを更新し続け、掛け合わせていくことによって、選択肢が増え、自由度が高まっていくといえます。
1000人の中で1番になるのではなく、10人の中で1番のスキルを三つ掛け合わせる。そんな戦い方を身に付けることで、結果的に1000人の中でレア存在になっていけるのかもしれません。

自分の価値観を信じる

長く働くために必要なこととして、スキルやセルフリーダーシップ以外に、「自分の価値観」が挙げられています。
会社は、個人が80歳まで働くための目標設定をしてくれません。だからこそ、自分で目標を設定し、自分で課題を見つけていく必要があるでしょう。
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ナカセコ エミコ ナカセコ エミコ
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