2018年2月1日 更新

〈西野亮廣〉後編・ウソをつくな、信用の面積を広げろ。常に新しいものを仕掛けるために

「お金とは、信用。(西野 亮廣)」

■信用には正しい貯め方、使い方がある

僕、生活費は全然要らないんですよ。大分前に家を買っちゃったし、そばしか食わないし、同じ服しか着ないし、ギャンブルしないし、ゴルフもしないし。飲み代ぐらいですね。だから月10万円ぐらいあったら十分過ぎるぐらい生きていける。ただ生活費は要らないですけど、制作費は欲しいんですよ。映画作るときの10億円とか欲しいですね。ディズニーを倒すって決めているんで(笑)。そうなったとき「10億円くれ」と言ったら、10億円もらえるやつになっておきたいと思うんです。それに見合うだけの信用の面積を広げておかないと、と思っています。
で、あるときから、銀行通帳みたいな感じで「信用通帳」をつけています。どこで信用を貯めて、どこで使うかというものです。
去年の夏に独演会をやったんですよ。4,500人集まるトークライブで、プロのジャズピアニストの生演奏を入れて、むちゃくちゃセットを作り込んで、照明と音響の設備を全部仕上げてやって、普通ならチケット代5、6,000円でようやくペイする規模のイベントです。
でも、小学生とか中学生とか高校生とか、ちょっとお小遣い貯めたら来られるぐらいにしておきたいなと思ったんで、チケット代を2,000円にしたんですね。チケット4,500枚全部売れたんですけど、全く元が取れなかったわけです。でもそれでよくて、お客さんはバカじゃないから2,000円で何が経験できるかというのを知っているんです。なので、このライブが2,000円のわけがないということもわかるんです。すると4,500人の人たち全員が「いいの?本当にありがとう」って言うんで「かまへんかまへん」と。
その1カ月後に絵本のクラウドファンディングをしたら、ライブに来た4,500人の人が何か恩を返さなきゃいけないと一気にバッと支援してくださって、4,600万円ぐらい集まりました。
ライブで信用の面積を貯めておいて、ここで使ったわけですね。もちろん乱暴に使わないということが大切です。お金が底を突くように、信用もやっぱり減るから。
今、誰でも本屋さんが出店できるプラットフォームを作ろうと思って、クラウドファンディングをスタートしたんですね。最初の1週間ぐらいで800万円ぐらい集まったんですよ。多分そのままやったら3,000万円も4,000万円も集められたと思うんです。でも、これは800万円でできることだったので、これ以上乱暴に集めちゃだめだということで、そこでストップしました。
信用あってのことですから、とにかくウソをつかないことが大事です。怒っているときは怒るし、ムカついたら帰る、まずいものはまずい、嫌いな人は嫌いと。ウソをつくのが一番よくない。そうしていたら、いつか10億円欲しいときに10億円もらえるんじゃないかと思っています。
STAGE編集部:預金と同じように、信用もいい使い方をしているときっと複利で増えていくんでしょうね?
確かに、そうですね。ちょっとそれいただいていいですか? 次どこかのインタビューで僕がそれ言います!(一同、笑)
お金とは、信用。(西野 亮廣)
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