2019年4月15日 更新

「ポリコレ」とは? 今さら聞けない、ハラスメント防止にも重要な視点

ポリコレという言葉を聞いたことはありますか。一部では悪評高い言葉ですが、グローバル化し多様性を重んじる社会にあっては無視できない概念です。ポリコレという概念を理解し、無自覚な差別やハラスメントに加担しない視点を身につけましょう。

ポリコレを軽視するとハラスメントに気づけない

gettyimages (36162)

日本でも「ポリコレ棒(ポリコレを理由に人の発言を叩く棒)」という表現が用いられています。しかし、日本で近年特に問題になっているようなハラスメントでは、依然としてポリコレは重要。なぜ重要なのか、具体例とともに見ていきましょう。
「女は、かわいい格好したらいいのに」
清潔感のある服装以上のものを「性」に結びつけた発想です。服装で何かすすめたいなら、「○○さんはこういう格好も似合うと思う」程度にするほうが良いでしょう。
「男のくせにできないのか」
「男性なら○○できなきゃいけない」という発想は固定観念以外の何物でもありません。「男のくせに(女のくせに)」という言い方自体が、現在はアウトです。
「子どもはいつできるの?」
いつ妊娠するかは、完全にはコントロールできませんし、妊娠できない人もいます。結婚・妊娠・出産という3つをセットで考えてしまうと、思わぬ摩擦を生んでしまうでしょう。聞かないほうがベターです。
言葉や概念には使用されてきた歴史があります。かつては問題のなかった表現が、男女機会均等のような価値観の変化が起こることで、摩擦を生む表現になることがあります。私たちは自分が使うすべての言葉や概念の歴史を知ることはできません。そうであればこそ、なるべく中立的な表現を用いるよう意識するほうが得策です。
ポリコレ疲れと呼ばれる現象は、ポリコレ賛成派にせよ反対派にせよ、それが「正しい/正しくない」基準であるという考えが背景にあるでしょう。
しかし本来、ポリコレは一定の「正しさ」を押しつける主張ではありません。あくまで差別的発想や偏見を含む表現や態度をより中立的なものにしようという観点であり、ダイバーシティ社会における調停方法のひとつ。ある男性が配偶者である女性にはもっぱら家事を任せたいと考え、夫婦間で同意が成立して役割分担できていたとしても、女性を「家内」ではなく「妻」と呼ぶ方が、世間での無用な摩擦を避けられるのです。
【参考URL】
「「無防備な炎上」を防ぐ「ポリティカル・コレクトネス」入門」、ITmedia ビジネスオンライン、2016年5月26日、 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1605/26/news035.html
AFP「米国民に「ポリコレ疲れ」 52%が一段の「是正」反対、トランプ時代映す」、AFPBB News、2018年12月20日、 https://www.afpbb.com/articles/-/3203380

Anshi

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