2018年5月20日 更新

AIによって「新たに生まれる」職業とは。 「人間の仕事はなくなる」を恐れる必要はない理由。

AIの台頭で失業者が将来続出するという恐ろしい予測。自動改札機の登場で切符切りがいなくなったように、AIによって失われる仕事があるというのです。 これを聞くといつも「ぼやぼやしていられないな」と思わされてしまいます。 AIの台頭は本当に多くの失業者を生むのでしょうか。

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2018.5.19

「シリコンバレーより南武線」こそ、新しい雇用の象徴

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結論から申し上げましょう。
確かに、AIによって無くなる仕事はありますが、AIの台頭によって生まれる仕事の数はそれを凌駕するのです。
ニューズウィーク日本版「「AIが人間の仕事を奪う」は嘘だった」で、海外発のニュースを特集しています。
AI導入企業では、新規雇用が増えているというレポートです。
・AIの台頭で2020年末までに180万人が失業するが、230万人が雇用される。
 結果的に50万人の雇用が増えた。(アメリカ)
・AI導入企業の83%で、新規雇用が創出された。(フランス)
・自動化によって低レベル雇用80万人が失業したが、350万人が新規雇用された。  
新規雇用の平均年収は1万3000ドル増であった。(イギリス)
日本でも、2016年9月に行われたカンファレンス
「IoTやAIによって人間社会はどう変わるのか?」
で、既にこんな意見が発表されていました。日立製作所における、AI関連の新規雇用の実例です。
“我々、日立の置かれている状況も全く同様で、色々な分野の寿命が尽きた事業の人たちが、どんどんAIの分野で仕事を創っています。どこが仕事を奪っていますか、むしろ仕事を創っていますよ、と感じています。”
日立製作所・矢野和男氏は、AI導入が新たな仕事を創出している事実を強く訴えました。矢野氏は、AIの台頭が人間の仕事を奪うと勝手に妄想するのではなく、雇用が生み出されている現実を見る必要性を訴えています。
この記事は、最近話題になった電車の中吊りを彷彿とさせるものがありました。
「シリコンバレーより南武線のエンジニアが欲しい」というコピーを聞かれたことがありますか?自動運転技術のエンジニアを確保したいトヨタ自動車が、東芝のITエンジニア向けに出した中吊りポスターです。当時、東芝の業績悪化のニュースは連日報道されていました。
これは、AIが基幹技術である自動運転技術を担うエンジニアを、トヨタがヘッドハントしようとしたキャッチコピーなのです。
この一件は、AIによって雇用が創出されていることを証明しているといえます。
東芝の経営危機だけを見ていると衰退しか感じません。
しかし世の中を見渡せば、先端テクノロジーの担い手に対する莫大な需要が生まれていることは事実です。
時代によってエンジニアの受け皿が変化するように、私達も働く先が変わるだけなのかもしれません。

「AIer」こそ、AIによって新たに生まれる職業

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日立製作所の矢野氏は、「AIer」という新たな仕事を、これからものすごく需要がある職業として紹介しています。
AIerとは、どんな職業なのでしょうか。
Youtubeの仕事をしている人をYoutuber(ユーチューバー)と呼ぶように、AIerはAIの活用方法を設計する人のことです。今後、AIはあらゆる分野に登用されていくのですから、AIerは引っ張りだこの職業になるでしょう。
子供のなりたい職業ランキングにも登場するかもしれません。
子供たちの大好きなYoutubeにも、ついにAIのYoutuberが登場しました。
AI Youtuberキズナアイちゃんはもうご存知ですか?彼女は2016年にチャンネルを開設しました。登録者数は既に180万人を超えています。
AIは、子供に絶大な力を持つといいます。
思春期の子供は、親から
「宿題をしなさい」
「歯を磨きなさい」
などと言われるのが大嫌いですよね。しかし、AIに宿題をやるように言われると素直にやるというのです。
AIはもしかしておじいちゃんおばあちゃん、近所のお兄さんみたいな存在なのでしょうか?
計り知れない教育効果も、AIに見込めるのかもしれません!
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