「いつかは住みたい」バリ島での生活費

アジア有数のリゾート地として有名なバリ島。美しいビーチや極上のホテル、フレンドリーな人々、夕日が美しい寺院、緑豊かな棚田など、豊かな自然とアジアの文化が融合する島として人気を集めています。

2018.7.12
そんなバリに移住して癒しのスローライフを送れたら……。そんな風に考える方も多いのではないでしょうか。
今回は、将来的にバリ島へ移住したいという方のために、バリ島移住にかかる費用を試算し、一か月あたりの生活費を項目ごとにご紹介します。

バリ島の住宅費は格安! お金をかけて贅沢な暮らしをするのもアリ

バリ島は物価の安さが魅力の一つ。ワンルームやルームシェアなら月1~2万円で住めてしまいます。広めの外国人向けアパートでも月3~5万円ぐらいです。
現地人向けの借家ならもっと安く抑えることも可能ですが、シャワーが水のみだったり、エアコンがついていなかったりと便利な日本での生活に慣れている人には少しハードルが高いかもしれません。
初めての移住で心細い人や単身者は、日本人移住者とのルームシェアも便利。Wi-Fiや水道・ガス・電気などの設備費が家賃に含まれていたり、自転車や調味料を貸してもらえたりと、手続きや生活の不安など細かい面をカバーしてもらえます。日本食材を手に入れられるお店やオススメの生活スポットなどを聞ける点も安心です。
ファミリー向けの一軒家も月5~6万円で借りられます。月10万円も支払えば、プール付きの豪邸も夢ではありません。外国人向けの物件はほとんど家具やエアコンがついているので、家具代は不要です。安全面を考えてホテルのコンドミニアムに住む方もいらっしゃいます。多くのコンドミニアムでは外部の人が立ち入れないようになっているため、小さなお子さんがいる移住者などに重宝されているようです。また敷地内のプールやテニスコートなどを利用できることも人気の一つ。一泊3,000円程度のコンドミニアムもたくさんあるので、選択肢の一つに加えてもよいかもしれません。なお、外国人に土地の購入は認められておらず、名義を借りての土地所有はトラブルになりがちなので、土地建物の購入はオススメできません。
したがって、バリでの住宅費は、トコトン費用を抑えるならば月1~2万円。日本ではできないような贅沢な暮らしをするなら月10万円以上と考えればよさそうです。

食費も求める生活レベルによって変わる

バリ島のローカルフードといえば、インドネシア料理とバリ料理。「ナシゴレン」(焼きめし)や「ミーゴレン」(焼きそば)、甘辛いピーナツソースでいただく「サテ」(焼き鳥)などのインドネシア料理は、日本でもなじみが深くなってきましたよね。
これらのローカルフードも現地のワルン(簡素な売店や食堂)で買えば1食数十円と格安で食べられます。レストランでも数百円あればお腹いっぱいに。現地のマーケットで食材を手に入れ、自炊中心の生活にしつつ、週に何度かワルンで外食……という生活なら、月々の食費は1万円もかからないでしょう。ただし、日本の調味料や食材は、現地のスーパーマーケットで3倍以上の値がついていることも…。しょうゆやみりん、味噌など和食に必要な調味料は日本から持っていった方が節約できます。
また、ホテルのレストランや日本食レストランなどは決して安くありません。例えば、バリ料理の老舗レストランで、元5つ星ホテルのシェフによるバリ料理のコースを味わうと、お通しの海老せん、前菜のサテ4本、チキンスープ、サラダ、鶏やアヒルの肉をバナナの葉に包んで蒸したもの、牛肉やヤギのココナツミルク煮にデザート…とバリ料理を一通り味わえて、約2,500円。これに飲み物代やチップを支払えば3,000円程度にはなるでしょう。お寿司を1,000円以下で食べられる和食レストランや、1人1,000~2,000円の予算で食べられる和風居酒屋などもあるので、予算に合わせて贅沢と節約を使い分けたいですね。
食費は、現地の人と変わらない生活をするなら月1万円程度に抑えることもできますが、レストランや和食を多用するなら余裕をもって用意しておいた方がよさそうです。

交通手段はタクシーが無難

移動はタクシーが無難。メーター制で安心して乗れるブルーバードグループの料金は、初乗りで7,000ルピア。1キロごとに6,500ルピアが加算されます(※2017年11月時点)。約20キロ走って1,000円ぐらいなので、日本のタクシーよりはずっと安あがりです。自由に動きたい場合、レンタカーという手段も。レンタカー代金は1日約2,000~3,000円。別途ドライバー(1日約2,000円)を手配することも可能です。
現地の人たちのようにスクーターで移動したい人は、現地での免許証取得にトライ。(国際免許証や日本の免許証は正式には使えないそうです。)健康診断(有料)やペーパーテストなどを受け、免許証取得費用約10万ルピア(約800円)を支払えば、1年間バイクに乗ることができます。スクーターのレンタル費用は1日5万ルピア程度(約400円)とリーズナブル。ただ、道路は混雑しがちで、運転マナーも日本ほどよくないので、街中での運転は特に注意が必要です。なお、ローカルバスもありますが、時間が不正確で使い方がわかりにくいので、初心者には使いにくいかもしれません。
交通費は、どこに住み、どのぐらい移動するかによって変わってくるので、住宅を選ぶときは学校、オフィス、病院、スーパーマーケットなど、よく 利用する施設との位置関係も考慮に入れて選びたいものですね。

意外な落とし穴!? 医療費と教育費は高くなる

長期移住の場合、医療費やお子さんの教育費についても用意する必要があります。
バリ島には日本人スタッフが常駐する病院もありますが、公的な健康保険が使えないので、医療費は高額になりがちです。現地の病院では治療できない場合、シンガポールの病院へ送られたり、日本に緊急帰国したりする場合もあり、渡航費用も必要になってきます。医療保険も「移住費用」の一つと考えて、備えておきましょう。
幼稚園や学校は私立に通わせる方が多いようです。現地で有名なインターナショナルスクール(バリアイランドスクール)の場合、幼稚園の年間授業料が約140万円。高校生の場合200万円を超えてきます。英語によるハイレベルな授業が受けられるとはいえ、なかなかの出費です。
インターネットは、ポケットWi-Fi+プリペイド式のSIMカードが便利。ポケットWi-Fiは日本で借りていく場合1日約300円から。現地で購入すれば約3500円から。SIMカードは数百円で買えるので、そこにプルサと呼ばれるインターネット料金を加算して使います。通信費用は、月6ギガバイト程度使って1,000円程度ですむようです。コンビニやカフェにはフリーWi-Fiも普及しているので、節約も可能です。
以上を総合すると、バリ島で暮らすために最低限必要な生活費は、1カ月あたり2~3万円。ただし、生活スタイルによって20万円にも30万円にもなる場合がある……ということになります。
現地住民に溶け込んで激安生活を送るのも、贅沢に外国人セレブ生活を楽しむのも面白そうですね。スキューバダイビングやゴルフなど、バリに目的があって行く方は、生活費以外の予算もしっかり準備していってくださいね。
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