こうした「流される力」の効用は想像以上に大きい。
なぜなら、すぐに実行に移すことで、自分がどんどんと新しい経験を積み、成長できる。仮に、やってみたら思ったほどでもなかったということがあったとしても、それ自体が立派な経験として自分の中に残る。
また、「流される力」があればあるほど、周りから目をかけてもらいやすくなる。実行に移さない人にはいずれ誰もアドバイスをくれなくなるが、すぐに実行しているのを見れば誰だって嬉しい。「また良い情報があれば教えてあげよう」と思うのが人の心理というものだ。
そもそも、誰かがアドバイスをしてくれるということは、有限である自分の「時間」をあなたのために使ってくれているということだ。その相手がその分野においてあなたよりSTAGEの高い人であれば、その時間単価もあなたより高いはずだ。それを無駄にするのは、自分のためにならないばかりか、相手にも失礼だ。「流される力」なくして自分よりSTAGEの高い相手との信頼関係は生まれないのだ。
(『お金原論』211〜216ページより転載)
via amzn.asia
泉 正人
ファイナンシャルアカデミーグループ代表・一般社団法人金融学習協会理事長/日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。