2019.7.3
利害関係のある人に流されてはダメ
トラスティを見極めるうえで、もうひとつ注意したいことがあります。
それは相手が親身になって教えてくれるからといって、無闇やたらと聞き入れてはいけないということです。
これは白紙思考の考えとは逆行するのですが、あくまでも自分の「我」ではなく、 ここでは「客観的判断力」が必要になることをお伝えしたいと思います。
たとえば、僕が、どの投資信託を買えばよいか迷っているとします。
銀行の営業窓口にいるAさんに相談したところ、「今後成長するC投信を買うべきです」と自信満々な様子で断言されました。
次に、実際に資産運用で安定して収益を上げている友人のBさんにも相談したところ、「D投信を買うといいでしょう」とアドバイスを受けました。
この場合、どちらのアドバイスに従ったほうがよいでしょうか。
答えは、もちろんBさんです。
Aさんは、あくまでも仕事として買うことをすすめているので、僕がC投信を買って、たとえ損をしても関係ありません。C投信を僕に売ってAさんの会社に利益をもたらすこと、または営業目標のノルマを優先する可能性が高いからです。
一方、Bさんは、僕が投資信託を買うことによって損をしても関係ないという立場ではAさんと同じですが、友人であると同時に、実際に資産運用で成果を出しています。
僕の投資家としての適性や現在の株式市場の状況などを判断してアドバイスをしてくれている可能性が高いのです。
営業マンや利害関係のある人は、 一見、親身になってくれているように感じるかもしれませんが、その裏には損得勘定が働いているので、そういう人の意見は聞き入れたとしても、
営業マンや利害関係のある人は、 一見、親身になってくれているように感じるかもしれませんが、その裏には損得勘定が働いているので、そういう人の意見は聞き入れたとしても、
思考を預けてはいけない
のです。
なお、指南信託の対象となるコーチなどは営業マンなどの利害関係のある人とは立場が異なります。
たとえば、水泳やゴルフスクールのコーチは、指導料というかたちで生徒からお金をもらうという点で利害関係はありますが、投資信託の営業マンのようにノルマがあるわけではありません。
個人差はあるかもしれませんが、コーチのほとんどはノルマで動いているのではなく、「生徒に上達してもらいたい」という動機で指導をしているのではないでしょうか。このような指南信託と営業マンとの違いを見極めるのも大事なポイントになると思います。
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