2020.2.22
オークランドはどんな所?
オークランドはニュージーランド北島の最北部にある同国最大の都市です。人口は約170万人。この人口のうち40%が海外出身者です。人口密度では1㎢当り約1,500人。東京23区の人口密度が約15,000人/㎢ですから、オークランドの人口密度は東京23区の10分の1になります。
市街地の東側と西側は海に面した広水域に囲まれ発展してきました。そのため海上交通が盛ん。オークランドの3世帯の内1世帯がヨットやボートを所有しているとのこと。ヨットとボートの所有は人口比で世界一になっています。市街地の周辺には森林や公園が点在。そのため、風光明媚な街としても知られています。
このように美しい風景が楽しめるオークランドは観光地としてだけでなく、最近は、居住地としても世界の富裕層の注目を集める都市の一つになっています。それは南半球にあり、世界の大部分から遠く離れているために、戦争などの影響を受けにくいと考えられていることが大きな理由です。同時に、ニュージーランド最大の都市(首都はウェリントン)としてインフラが整い、快適な都市生活が送れるというメリットもあります。
さらに、海洋性気候帯に入るオークランドは、冬に雪の降る南島南部と異なり、ニュージーランドでは最も温暖な地域です。夏の最高気温は30℃を越えることが少なく、冬は5℃を下ることがほとんどありません。日照時間は年間2,060時間(東京1,921時間)。こうしたデータからみると、オークランドはかなり暮らしやすい所であることがわかります。
オークランドでの生活費
ではオークランドの生活費はどれくらいになっているのでしょうか。生活費の高さを世界の主要国との比較で見た場合、オークランドの生活費の高さは、455ヶ国中69位になっています。これを以前ご紹介したシアトル(水域の多い街という共通点がある)と比較してみると全体的にオークランドの方が少なく、特に住居費では37%、外食費18%、その他の食費20%と圧倒的にオークランドのほうが安くなっています。また東京との比較ではオークランドの住居費が東京よりも4%高く、外食費も20%高くなっていますが、その他の食費は20%低くなっています。
このことから、シアトルよりはずっと暮らしやすいですが、外食は東京のようにあまり気軽には楽しめないという側面が見えてきます。その代り外食以外の食費が東京よりも少ないので、家で料理を作って楽しむというような生活が適しているでしょう。
※データ提供元:NUMBEO https://www.numbeo.com/cost-of-living/compare_cities.jsp?country1=Japan&country2=New+Zealand&city1=Tokyo&city2=Auckland&tracking=getDispatchComparison
オークランドの家賃相場は?
生活する上で最も大きな割合を占めるのが住居費。ここではアパートに住んだ場合の月の平均家賃で見てみましょう。オークランドのアパートも一般的な西洋のアパートと同じで日本でいうマンションに当たります。
1LDK:市街地 NZ$1,876 (¥133,127) 、郊外 NZ$1,567 (¥111,210)
3LDK:市街地 NZ$3,362 (¥238,563)、 郊外 NZ$2,138 (¥194,308)
その他の費用
水道・光熱費:NZ$161.26(¥11,442)
インターネット:NZ$83.26(¥5,907)
オークランドの外食事情
オークランドの食事情を食費の面から見てみると、外食では東京の外食費よりも20%ほど高くなっています。その外食費を具体的に見てみると次のようになります。
大衆向けレストラン:NZ$20.00(¥1,419)
中級レストラン、2人で3コースの食事:NZ$85.00(¥6,030)
ビール NZ$9.00 (¥638)
決して安いとはいえない値段ですが、オークランドのマリーナ周辺には美しい風景を眺めながら食事のできるレストランが連立しています。時にはこうしたレストランで地元産のシーフードを楽しんでみるのはどうでしょうか。その中の一つがトリップアドバイザーで地元料理のレストランの1位に選ばれている「セイルズ」。
週末の買い物は複数あるマーケットで
日常の買い物は、もちろんスーパーマーケットを利用すると便利ですが、週末はマーケットに出かけてみるのはどうでしょう。オークランドにはマーケットと呼ばれる場所が数カ所あり、毎週土曜か日曜に開かれます(場所によっては頻度が高い所も)。こうしたマーケットでは野菜や果物の他、ケーキやパン、チーズ、生花、アパレル、クラフトなどを購入することができます。その中でオークランドの中心街から電車で約50分ほど行った所で開かれる「オタラ・マーケット(Otara Market)」では、食品の他、アジア、アフリカ、ポリネシアなどエスニック食品や手工芸品を手に入れることができます。朝6時から開きますが、昼の12時には終了します。
公式サイト:https://www.otaramarkets.co.nz/
その他のマーケット
クリーブドン・ビレッジ・ファーマーズマーケット(Clevedon Village Farmer’s Market)
公式サイト:
http://www.clevedonfarmersmarket.co.nz/
ラ・シガール・フレンチ・マーケット(La Cigale French Market)
公式サイト:https://www.lacigale.co.nz/french-market/
パーネル・ファーマーズ・マーケット(Parnell Farmers’ Market)
公式サイト:https://www.parnell.org.nz/markets/parnell-farmers-market
オラティア・ファーマーズ・マーケット(Oratia Farmers Market)
公式サイト:http://oratiafarmersmarket.co.nz/</a >
代表的な食品の値段
オークランドのスーパーマーケットやマーケットで販売されている代表的な食品の値段は次のようになっています。
ミルク(1ℓ):NZ$2.57(¥182)
食パン(500g):NZ$2.37(¥167)
米(1㎏):NZ$2.85(¥202)
卵(1ダース):NZ$4.95(¥351)
チキン胸肉(1㎏):NZ$12.8(¥908)
ビーフ(1㎏):NZ$16.97(¥1,204)
リンゴ〈1㎏〉:NZ$3.71 (¥263)
オークランド一の高級ショッピング街パーネル
素適なブティックなどで買い物を楽しみたいのなら、中心街にある「パーネル(Parnell)」に出かけてみるのはどうでしょう。パーネルはニュージーランドで最初に作られた町。創立は1841年。歴史が長いだけに歴史を感じさせる豪華な建物が並びます。このエリアではこうした建物を眺めながら散策したり、高級なアパレルショップでの買い物やレストランでの食事などを楽しみましょう。
充実したオークランドの交通手段
オークランドの中心街はそれほど広くありません。そのため、一度中心街に出てしまえば、たいていの所は歩いて行くことができます。郊外との行き来はバスか電車を、オークランドの近くにある島に行くにはフェリーを利用します。もちろん生活に慣れないうちはタクシーを利用するのも一案ですね。以下は、オークランドの交通手段の標準料金です。
公営バス・電車の基本料金(片道)、区間により増加:NZ$3.60(¥255)
フェリー:NZ$7.50 ~ 40.00(片道)、目的地の島により異なる(¥531 ~ 2833)
タクシー スタート料金:NZ$3.90(¥276)
タクシー加算料金(1km毎):NZ$2.55(¥180)
まとめ
南半球のニュージーランド最大の都市オークランドは、海や森に囲まれた風光明媚な都市。人口密度は東京の10分の1。世界の主要部から遠く離れているため、戦争などの影響を受けることが少なく、安定した居住地として世界の富裕層の間で人気を呼んでいると言われています。生活費では外食費が東京よりも高いですが、住居費は東京並、そして食材費はずっと安いのが特徴です。魅力溢れるオークランドでの生活、ぜひ計画してみてください。
公式サイト:https://www.sailsrestaurant.co.nz/